実はあなたの「通勤」もサバイバル活動だ。ブッシュクラフトに学ぶ、現代社会の見方
「サバイバル」と聞くと、あなたは何を想像しますか?
森の奥深くで火をおこし、川の水を飲み、シェルターを作って夜を明かす…。そんな、非日常的でワイルドな姿を思い浮かべるかもしれません。
では、「通勤」と聞くとどうでしょう。
満員電車に揺られ、オフィスビルに向かう…。それは「サバイバル」とは対極にある、退屈で日常的な「労働」の風景に思えるはずです。
しかし、もし、その両者が「生きるため」という同じ目的で繋がっているとしたら?
先日、一冊の興味深い本に出会いました。すえなみかつひろ氏の著書『森は教えてくれる、 生きる力の育て方』です。この本は、ブッシュクラフト(森の生活技術)を通じて、私たちが本来持っている「生きる力」を再発見させてくれるのですが、その視点が非常にユニークなのです。
あなたは、すでに「生きる力」を持っている

本書は、冒頭で私たち読者にこう語りかけます。
“あなたが今、生きているということは、生きるために必要な ものを、何らかの形で手に入れている証拠なのです。”
(『森は教えてくれる、 生きる力の育て方』はじめに より引用)
私たちは、すでに「生きる力」を持っているサバイバーだ、というのです。 この言葉に、最初私は戸惑いました。森で火も起こせない自分が、どうしてサバイバーなのだろう、と。
しかし、著者は「生きる力」を明確に定義します。それは、**「『命の五要素』を手に入れる力」**である、と。
命の五要素とは、国や文化、時代を超えて人間が生きるために最低限必要な、以下の5つです。
- 空気
- シェルター(体温)
- 水
- 火
- 食
森のブッシュクラフターは、これらを自然から「直接」手に入れます。
木でシェルターを作り、川の水を浄化し、火をおこし、木の実や魚を食べます。
「通勤」は、命の五要素を手に入れるための活動
では、現代社会を生きる私たちはどうでしょう。

私たちは、木で家は建てません。その代わり、お金を払って「家賃」や「住宅ローン」を支払い、シェルター(家)を手に入れています。
私たちは、川の水を飲みません。「水道光熱費」を支払い、安全な水とエネルギー(火)を手に入れています。
私たちは、狩りをしません。「食費」を支払い、スーパーで食料を手に入れています。
そう。
私たちは、「命の五要素」を、森からではなく「社会システム」から手に入れているのです。そのために必要な道具が、**「お金」**です。
もうお分かりですね。
あなたの「通勤」や日々の「仕事」は、その「お金」を手に入れるための活動です。
つまり、あなたの「通勤」は、命の五要素である「シェルター」や「水」や「食」を現代社会で手に入れるための、**立派な「サバイバル活動」**なのです。
「漠然とした不安」の正体
本書は、なぜ私たちがこれほど便利で快適な社会に生きながら、「もし災害が起きたら」「仕事がなくなったら」という漠然とした不安を抱えるのか、その理由にも触れています。
“あまりにも便利で、快適な社会。その中で、私たち は生きるために必要なものを「自分の力で手に入れる」という感覚を、少しずつ失ってしまっ たのかもしれません。”
(『森は教えてくれる、 生きる力の育て方』はじめに より引用)
私たちは「お金」という道具を介して五要素を手に入れることに慣れすぎた結果、もしその道具が機能しなくなった時(=災害や経済危機)、自分には何もできないのではないか、という不安を感じてしまうのです。
まとめ:日常の見方を変える「森の視点」
ブッシュクラフトを学ぶことは、森で生きる技術を得ることだけが目的ではありません。
それは、「自分の力で生きる感覚」を思い出すプロセスだと著者は言います。
満員電車での通勤も、「ああ、今日もシェルター(家賃)のために戦いに行くのか」と、「命の五要素」の視点で見つめ直してみると、少し違った風景に見えてこないでしょうか。
もちろん、たまには森の空気を吸い、小さなナイフで木を削ってみるのもいいでしょう。
そうした体験が、「お金がなくても、自分は大丈夫だ」という根源的な自信を呼び覚まし、現代社会という名の森を生き抜く、本当の「生きる力」を育ててくれるはずです。
あなたの日常も、見方を変えれば、壮大なサバイバルなのです。
まずは、無料オンライン受講生になって、当スクール公式テキストをお読み下さい。
また、以下の当スクールの公式テキスト(pdf版)と解説動画が視聴できるようになります。
・書籍「防災グッズを買う前に読む本 ― 「命の五要素」で考える自分だけの備え: 自分だけの災害対策の見つけ方 ― ワークシート付き実践マニュアル」Amazonで販売中
・書籍「森は教えてくれる、生きる力の育て方」Amazonで販売中
毎週お送りするニュースレター「BC防災通信(ブログから抜粋した解説記事や聴講生限定の案内)」と、
当スクールの公式テキスト(pdf版)と解説動画で、まずは基礎知識を身に付けましょう。


